4.印刷とVOC

皆さんは印刷というとどのようなイメージを抱いていますか。学校で印刷機を使ってプリントや資料、冊子を印刷したという記憶が思い浮かぶのでしょうか。それとも会社に入って名刺やチラシ、のぼり、会社案内等の宣伝用資料を印刷業者に依頼したというイメージでしょうか。確かにこれらは全て印刷の範疇に含まれます。印刷というと非常に身近でありながら、ですが実は印刷業界や印刷のあれこれについてよく知らなかったのではないでしょうか。そんな身近にありながら、知っているようで知らない印刷のあれこれについて話を進めたいと思います。
現在地球規模で環境保護への取り組みに力を入れており、無論印刷業界とて例外ではありません。生産工程において化学物質の使用を減らし、環境に有害な廃棄物もなくそうとしています。
印刷の工程で使用する化学物質は多くありますが、地球環境保護の観点からそれらの使用を抑制し、適切に管理することが求められています。その中でもっとも大きな課題の一つがVOCの削減です。VOCとは揮発性有機化合物の略称です。近年、浮遊粒子状物質(SPM)や光化学オキシダントによる健康被害が増加しており、その原因には様々なものがありますが、その一つがVOCです。工場や自動車等から排出されるVOCは、硫黄酸化物、窒素酸化物等とともに、光化学スモッグ等の大気汚染を引き起こす原因となっています。
VOCにはトルエン、キシレン、酢酸エチル等の数多くの物質がその中に含まれます。VOCの排出を抑制するために、工場や自動車等からの排出規制、その他自主的な排出削減が求められています。
印刷過程では主なVOCの発生源には①印刷時の湿し水、②印刷インキの洗浄油、③フィルムクリーナーの3つがあります。
この対策として「湿し水」はIPA(イソプロピルアルコール)が使用されていましたが、現在は使用が制限され、代替品に換えられる傾向にあります。さらに新しい水無し印刷を採用すれば、湿し水そのものが不要となります。洗浄油とは、油性のインキを洗い落とすために用いられますが、洗浄力で多少劣るもののエコ対応型の製品に置き換える動きも出てきています。また洗浄油や使用済みウエスの缶に蓋をするなど、地道ながらもこうした取り組みが続けられています。

印刷工程では様々な過程でVOCが発生しています。VOCは地球環境のみならず、人体にも有害なため、印刷会社はVOC対策に本腰を入れて取り組まなければならないのです。

 

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2017/10/11 更新